Power of Smile 2023年度 後期号
帝京八王子中学高等学校通信
~Power of Smile 2023年度後期号~
・校長室から(2024年3月)
今年度において一番うれしく思うのは、生徒諸君の学校生活、特に海外修学旅行を含め、学校行事が以前のように実施できるようになったことです。学習というのは、机上でただ理論を学ぶものではなく、友人と議論することで新しい発見をし、また、旅行行事等での、普段とは違う体験により新しい視点を身につけ、学校で学んだことを実践していくものなのです。いくら情報技術が発達しようとも、自分の体験・経験がなければ、学習したことも空虚な知識となってしまうでしょう。本校は昨年度のボストン修学・研修旅行を皮切りに、今年度は中学3年生のイギリス修学旅行、高校2年生のオーストラリア修学旅行も再開しました。感受性が高く、様々なことを吸収する若いころに、短い期間でも海外に出て知見を広げることは、非常に重要であると本校では考えています。そのことに対し、生徒諸君、保護者の皆様のご理解と、多大なるご協力をいただきまして、誠に感謝しております。
去る3月17日、本校では卒業式が行われました。中学、高校それぞれ厳粛に執り行われ、卒業生は立派で、素晴らしかった事を、在校生の諸君にも伝えたいと思います。
さて、生徒諸君は学年末考査を終え、終業式を迎えて、気分はもう春休みという人も多いでしょう。また、生徒諸君は、1年が過ぎれば学年がひとつ上がることを当たり前に感じているかもしれません。しかし、年度末を迎えたこの時、「自分はこの一年で何を学んできたのが、本当に自分は成長しているのだろうか」と、よく考えてほしいと思います。ここでは「成長」という言葉を、「学習やクラブ・委員会活動で後輩が悩み、困っているときに、自分の経験を活かし、適切なアドバイスができる」と言い換えてみてください。これに対して「自分は大丈夫」と答える人は、後輩へ伝えるべき経験や知識がまだまだ浅い人でしょう。自分は何を学び、何をしてきて、人に対し何ができるのか。深く考えれば考えるほど、自分の足りないところ、自分の知らないことが多く、学習すべきことがまだまだあることに気づくのです。だからこそ、人は共に学び、成長するのです。
生徒諸君は、あらゆることに対し未だ学習の途上であり、成長途中です。そして、その成長は毎日少しずつでも努力を続けることで、1年後には大きな成果をあげており、成長していることがわかるのです。比較するのは過去の自分であり、他人ではありません。一人ひとり目指すものは違うでしょう。それを比較しても意味はないのです。自分の目標に向けて、4月より気持ちを新たに頑張りましょう。
・卒業式(3月17日)
3月17日の午前に中学校、午後に高等学校の卒業式が挙行されました。新型コロナウイルスによる制限が緩和された中で執り行われましたので昨年までは歌えなかった校歌や卒業唱歌の合唱が行われ元気な歌声が会場にこだましました。式は厳粛に滞りなく行われ中学3年生18名、高校3年生88名が帝京八王子を卒業しました。明るい未来への巣立ちとなるよう祈っております。
・後期行事一覧
・ピックアップ
・四季の花
和名 ビオラ
学名 Viola × wittrockiana
スミレ科 スミレ属
開花期 10月~翌年5月
学校の景観を良くしようと、ボランティア部の生徒に植えてもらいました。種ができたら、まいて育ててみようと思っています。次はどんな色の花をつけるのでしょうか。楽しみです。
(理科 大澤 瑞樹)
・編集後記
最後までお読みいただきありがとうございます。
筆者が思う後期最大のイベントは久しぶりに復活したオーストラリア修学旅行です。高校2年の行事ですが・・・。今年度は帝京八王子の修学旅行で初めて訪れたのがヴィクトリア州の州都であるメルボルンです。メルボルンは英誌エコノミストの調査部門エコノミスト・インテリジェンス・ユニットがまとめた「世界で最も住みやすい都市」のランキングで、3年連続で1位となったことがある都市です。訪れて思ったことは、治安も良くインフラ・文化・環境のバランスがちょうど良いと感じました。不便さを感じず、自然も豊かで歴史も感じられます。
メルボルンはまだまだ日本では知名度がありませんが、世界では注目されている都市です。是非これを読んでいる方々にも訪れていただきたいところです。日本を知り、海外を見てみると色々な発見があると思います。
卒業式を迎え高校生活を振り返った時にオーストラリアは思い出の1ページになるでしょう。